Claude Codeを使い始めると、多くの人が最初に気になるのが「サブエージェント」と「スキル」という2つの機能です。名前も似ていて、公式ドキュメントを読んだだけでは違いが分かりにくいという声をよく聞きます。
私たちは沖縄でパソコン販売・修理を営む会社ですが、非エンジニアの体制のままClaude Codeを導入し、社内の業務を「AI社員16人体制」と呼べるところまで自動化してきました。この記事では、実際にサブエージェントとスキルをどう使い分けているか、実例つきで解説します。
Claude Codeの「サブエージェント」とは
サブエージェントとは、特定の役割・専門分野に特化した「AIの人格」を、あらかじめ複数用意しておく機能です。1つのサブエージェントにつき1つのMarkdownファイルで定義でき、次のような内容を書きます。
- 名前と役割の一言説明
- 使わせてよいツールの種類(ファイル編集・Web検索など)
- 判断の優先順位や、守るべき行動規範
私たちの場合、経理担当・税務担当・労務担当・Web制作担当・SEO担当・動画制作担当・修理査定担当など、16の役割をそれぞれサブエージェントとして用意しています。「経理担当に整理させて」のように話しかけるだけで、その担当者の視点を踏まえた回答が返ってくる仕組みです。プログラミングの知識がなくても、日本語で行動規範を書くだけで作成できます。
Claude Codeの「スキル」とは
スキルとは、特定の作業手順・ノウハウをまとめておき、必要なときに呼び出して使う機能です。サブエージェント(誰が担当するか)とは異なり、スキルは「どうやってその作業を進めるか」という手順そのものを再利用するための仕組みです。
たとえば次のような、繰り返し発生する定型作業をスキル化しています。
- WordPressサイトの更新作業(認証の通し方や、つまずきやすいポイントを含む)
- 複数のパソコン間でのファイル同期作業
- 週次・日次でのレポート集計作業
一度スキルとして手順をまとめておけば、次に同じ作業をするときに、過去の試行錯誤(失敗しやすいポイントや、うまくいった回避策)を踏まえた状態からすぐに始められます。
サブエージェントとスキルの違い(比較表)
| サブエージェント | スキル | |
|---|---|---|
| 何を定義するか | 役割・人格・判断基準 | 作業手順・ノウハウ |
| 例えるなら | 部署の担当者 | 業務マニュアル |
| 呼び出し方 | 「〇〇担当に頼んで」 | 特定の作業を頼んだときに自動的に、または明示的に呼び出す |
| 効果 | 専門性のある判断ができる | 誰が担当しても同じ品質・手順で進められる |
どちらか一方だけでも使えますが、私たちの経験では両方を組み合わせることで、「担当者としての専門性」と「作業の再現性」を両立できています。
中小企業での活用事例:非エンジニアでもここまでできる
私たちの会社は専任のエンジニアがいない、非エンジニア中心の体制です。それでも次のようなことをサブエージェント+スキルの組み合わせで実現しています。
- 経理・税務・労務など、専門知識が必要な相談を、それぞれの担当サブエージェントに聞く
- 毎週、全16部署のサブエージェントに最新情報を調べさせ、1本のレポートに自動集約する(「週次AI社員レポート」スキル)
- 複数のパソコンで作業していても、Google Drive経由でナレッジ(過去の知見)を共有し、どのパソコンからでも同じ前提で作業を再開できるようにする
こうした仕組みをそのまま他社にも導入できるよう、中古PCをAI社員化するところから丸ごとお任せいただける「AI社員化代行」サービスも提供しています。
導入時に注意したいこと:スキルの重複作成
実際に運用していて一度失敗したのが、「すでに同じ目的のスキルが(別のパソコンで)作られていたことに気づかず、似たようなスキルを重複して一から作ってしまった」ということです。作業自体が無駄になったわけではありませんが、片方は過去の失敗を踏まえた実践的な内容になっていたのに対し、もう片方は手探り状態のもので、完成度に差が出てしまいました。
これを防ぐには、新しいスキルを作る前に必ず「既存のスキル一覧に、目的が重複するものがないか」を確認するルールを、チームの運用ルールとして明文化しておくことが重要です。AIエージェントを複数人(複数台)で並行運用する場合ほど、この確認を省略しないことが再現性のあるチーム運用のポイントになります。
まとめ
- サブエージェントは「誰が担当するか」を定義する仕組み
- スキルは「どうやって作業を進めるか」を定義する仕組み
- 両方を組み合わせることで、専門性と再現性を両立できる
- 複数人・複数台で運用する場合は、スキルの重複作成を防ぐ確認ルールが欠かせない
「自分の会社でもClaude Codeを使った業務自動化をしたいが、何から手をつければいいか分からない」という方は、まずはお気軽にご相談ください。
